士業のル―ツの豆知識と、使用した江戸絵画などの出典について
トップ画像「板橋宿」について
当サイトのトップ画像には、板橋ゆかりの「板橋宿」の銅版画を採用しました。
『江戸名所図会』に掲載されている版本挿絵をもとに制作された銅版画で、有名なパワースポットとして近年人気の「縁切榎」近くの櫓に掲示されています(榎第六天神奉賛会さまの許諾により掲載)。
「板橋宿」は、いまの都営三田線「板橋本町駅」近くにあった中山道六十九次の宿場町です。
江戸時代に京都から要人が江戸入りする際、水害が予想される東海道よりも、中山道が選択されることが多かったそうです。そのため「板橋宿」は、お江戸日本橋からもっとも近い宿場町として賑わっていたようです。
付近には、近藤勇の墓や、「縁切榎」など、重要な歴史的遺産も残されています。
行政書士会板橋支部サイトに古美術(江戸絵画など)を利用する理由
ところで、なぜ東京都行政書士会板橋支部のサイトに、江戸期の絵画を利用するのでしょう?
じつは、日本の士業のルーツが江戸時代の「公事宿(くじやど)」にあるという説があります。
公事宿は、訴訟のため地方から出てきた公事人(訴訟当事者)の宿泊した宿(『広辞苑』より)で、訴状の作成や訴訟手続きの代行などにあたったそうです。そして、当時は司法と行政が一体となっていたため、司法が独立している現在の裁判とは様子が異なり、役所との密接な関係によって成り立っていたことがわかっており、行政書士のルーツも公事宿に含まれるといえるようです。さらに、明治5(1872)年に創設された「證書人」、「代言人」、「代書人」がいまの公証人や士業の直接のルーツにあたると考えられていますが、それらは外国の制度に倣いながらも、江戸期の公事宿を土台としてつくられた制度であったと推察できるため、行政書士のルーツも公事宿にあるといえるのです(日本行政書士会連合会編纂『行政書士五十年史』pp.4~8)。
私たち東京都行政書士会板橋支部のメンバーは、かつて公事宿に勤め、書類作成に苦慮した人々をたすけるため尽力したであろう人々に思いをはせながら、行政と市民をつなぐかけ橋であり続けたいと願い、「板橋宿」をトップ画像に、そして同時代の絵画を随所に配したサイトに仕上げました。
「エドコレ」&板橋区立美術館について
当ホームページに使われている「板橋宿」以外の画像は、板橋区産業振興公社と板橋区立美術館のコラボ事業「エドコレ」(江戸絵画コレクション商用利用サポート事業)により、板橋区立美術館の所蔵品からお借りしました。
お借りした画像のリストはこちらです。
使用ページ | 作品名 | 作者名 |
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板橋支部について | 平家物語図(部分) | 狩野栄信(伊川院) |
トピックス | 桐菊流水図屏風(部分) | 酒井道一 |
お役だち情報 | 富士・三保松原図(部分) | 野崎真一 |
板橋区の行政書士 | 四季花鳥図屏風(部分) | 狩野常信 |
行政書士に依頼できること | 平家物語図(部分) | 狩野栄信(伊川院) |
区民無料相談 | 見立夕顔図屏風(部分) | 作者不詳 |
支部会員ログイン | 平家物語図(部分) | 狩野栄信(伊川院) |
お問い合わせ | 美人図(部分) | 歌川国貞 |
サイト運営ポリシー | 梅桜小禽図屏風(部分) | 狩野永叔 |
エドコレとトップ画像「板橋宿」について | 四季花鳥図屏風(部分) | 狩野惟信(養川院) |
板橋区立美術館について
板橋区立美術館(通称:イタビ)では、毎年夏に「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が開催されています。また、狩野派をはじめとする古美術作品を多数所蔵しているのも区立美術館としては異例で、区外からも多数の来場者が訪れる芸術スポットです。
開館40周年となった2019年に建物がリニューアルされ、板橋区民自慢のランドマークのひとつとなっています(東武東上線「成増」駅・都営地下鉄「高島平」駅からバスで行かれます)。
付近には、赤塚城址、郷土資料館など歴史にふれられるスポットや、のどかな溜め池公園、不動の滝、諏訪神社や東京大仏乗蓮寺、赤塚植物園などがあります。休日をゆっくりと過ごすのに適した、23区内でも珍しい緑多いエリアです。
板橋区立美術館 Webサイト:
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/